育児から育自       

  密室家庭

先日、友人からこんな話を聞きました。雨が降って来たので小学生の子の下校時間を見計らって、カサを持って迎えに行ったそうです。そこで異様な光景を目にしたと言うんです。

カサをさしている子とカサがなくてびしょぬれの子が仲良く話しながら並んで歩いているって言うんです。それも一組ではなかったそうです。どうして一緒にカサに入らないのだろうか。「一緒に入ろう」「一緒に入れてね」ってどうして言わないのだろうか。

それにもまして理解出来ないのが、カサをさした子と、びしょぬれの子が話しながら一緒に帰る姿だというのです。話を聞いて、私もおかしいと思いました。本当でしょうかと思うほどです。

でもこの頃、変だなと思うことにたびたび出会います。

例えば、公園で赤ちゃんを抱いたお母さんが、ズラッと並んでゆっくりブランコをこぎながらおしゃべりしています。3、4歳くらいの女の子がその前を行ったり来たり。そしてジッとお母さんたちを見ています。ブランコに乗りたいのです。でも誰も替わろうとしません。同じ公園で沢山の親子が遊びに来ていましたが、みな、1人1人。スベリ台を行ったり来たり、砂場でしゃがんでいる子、みんな別々に動いています。

また、私の家の近くの公園では砂場で1人で遊んでいる子どもの傍でお母さんはしゃがんで文庫本を読んでいました。子どもはブツブツと独り言を言っています。おかしいと思いませんか。

人間って独りぼっちより、みんなと一緒が好きなんじゃありません? みんなと一緒が楽しいんじゃありませんか。寂しくないのでしょうか。

このお母さんたちも本当はみんな心優しい人たちなんだと思うんですが…。